結論:確かめる名義は3つ。契約の前に、書面で

ホームページの持ち主が誰かは、3つの名義で決まります。

  1. ドメインの名義
  2. サーバーの契約の名義
  3. 中身(文章・写真・デザイン・データ)の扱い

この3つは別々の話です。ひとつの会社にまとめて頼んでいても、名義はそれぞれに決まっています。

確かめる時期は、契約の前です。口頭で済ませず、契約書か見積書の文面で確かめます。困るのは、作るときではありません。制作会社を替えるとき、月々の契約をやめるとき、担当者と連絡がつかなくなったときです。そうなってから名義を調べると、選べる道が減っています。

屋根の工事なら、葺き終えた屋根はお施主さんのものです。次の点検を別の業者に頼んでも、屋根はそこに残ります。ホームページは、契約の形によってはそうなりません。月々の支払いを止めると表示されなくなる契約があります。住所ごと置いていく契約もあります。

良い悪いの話ではありません。初期費用を抑える代わりに、月額に全部を含める契約の形もあるからです。知らずに選ぶのと、知って選ぶのとでは違う。それだけの話です。

私は屋根職人です。屋根工事歴は20年以上です。自社の瀧澤屋根工業では、LP、ブログ50本、動画、SEOを回して集客してきました。作る側でありながら、頼む側の目線で、3つを順に書きます。

ドメインの名義は「登録者」の欄で確かめる

ドメインは、◯◯.jp や ◯◯.com のような、サイトの住所です。名刺、看板、車、チラシに刷る文字でもあります。3つの中で、私ならここを最初に確かめます。住所が変わると、刷ったものを全部直すことになるからです。

ドメインには「登録者」という欄があります。確かめる点は3つです。

  • 登録者は御社か、制作会社か
  • どの事業者(ドメインを取り扱う窓口の会社)で管理しているか
  • 管理画面に、御社が自分で入れるか

末尾が .jp のドメインを例にします。.jp はJPRS(日本レジストリサービス)という会社が登録を管理しています。登録や更新の手続きは、「指定事業者」と呼ばれる窓口の会社を通して行います。登録者が誰かは、JPRS WHOIS という無料の検索サービスで調べられます。ドメインを入力して検索するだけです。登録者名を表示しない設定になっている場合もあります。そのときは、管理している会社に直接たずねます。

登録者の欄が大事な理由は、手続きの決まりにあります。窓口の会社を替える手続き(指定事業者の変更)を申請できるのは、登録者本人か、登録者から委任を受けた人です。手続きには、元の事業者から通知される認証コードも要ります。登録者が御社でない場合、住所を持って移れるかどうかは、相手の協力しだいになります。

.com や .net など、.jp 以外のドメインは、手続きの決まりが別にあります。見るところは同じです。登録者の欄と、管理画面に入れるかどうかです。

もうひとつ、更新です。JPドメイン名は1年ごとに登録を更新します。料金と手続きは、窓口の会社ごとに違います。更新の費用を誰が払うのか。期限の知らせは誰のメールに届くのか。ここも契約前に聞いておきます。知らせの宛先が、辞めた担当者のメールのままだと、気づく人がいなくなります。

サーバーと中身は「やめた後に何が残るか」で確かめる

サーバーは、サイトのデータを置く場所です。ドメインが住所なら、サーバーは建物が建っている土地にあたります。

サーバーの契約は、制作会社の名義でも困らない場合があります。データを渡してもらえれば、別のサーバーに置き直せるからです。ここで確かめるのは、名義そのものより、やめた後の扱いです。

  • 解約したあと、サイトのデータ一式を渡してもらえるか
  • 渡してもらう場合、費用はかかるか。どんな形で届くか
  • そのデータは、別のサーバーに置けば動くものか

3つ目は見落としやすい点です。制作会社が独自に用意した更新の仕組みの上で作るサイトがあります。この場合、データを受け取っても、その仕組みの外では動かないことがあります。替えるときは作り直しが前提になります。

中身についても、同じ目で確かめます。

  • 文章、デザイン、撮影した写真を、解約後も御社が使えるか
  • 別の制作会社に渡して、手を入れてもらってよいか
  • 御社が渡した写真や原稿は、どう扱われるか

文章やデザインの権利が誰にあるかは、契約書の書き方で変わります。ここは私が判断を書ける範囲ではありません。該当する条文を示してもらい、読んで分からなければ専門家に見てもらうことをおすすめします。

あわせて、周りのアカウントの名義も聞いておきます。アクセス解析、Googleビジネスプロフィール、問い合わせフォームの通知先です。制作会社のアカウントの中に作ってあると、契約をやめたときに、過去の数字や管理の権限が手元に残らないことがあります。私なら、御社のアカウントで作り、制作会社には権限を付ける形をお願いします。

契約前に聞く7つのこと

ここまでを、契約前に聞く項目としてまとめます。

  1. ドメインの登録者は、誰の名前になるか
  2. ドメインの更新費用は誰が払い、期限の知らせは誰に届くか
  3. 解約するとき、ドメインを御社の管理に移せるか。その費用はいくらか
  4. 解約後、サイトのデータを受け取れるか。費用と形はどうか
  5. 文章・デザイン・写真を、解約後も使えるか。ほかの会社に渡してよいか
  6. 最低利用期間はあるか。途中でやめるときの費用はあるか
  7. 解約は何日前までに、どの方法で伝えるか

聞き方にも、すすめたい形があります。「はい」「いいえ」で終わらせず、「契約書のどこに書いてありますか」と続けてください。場所を教えてもらえれば、あとから自分で読み返せます。書いていない場合は、見積書か覚え書きに一行足してもらえるかを相談します。

答えが「登録者は制作会社です」でも、それだけで断る理由にはなりません。更新の手間をまるごと任せたい会社には、合う形です。そのときは3番と4番の答えを見ます。やめるときの出口が、書面にあるかどうか。私なら、そこで決めます。

すでにホームページがある会社は、替える予定がなくても、一度調べておくことをおすすめします。ドメインの登録者、管理している会社の名前、次の更新の時期、管理画面のID、契約書の解約の条文。分かったことを紙一枚にまとめ、許可証や通帳と同じ場所にしまいます。担当者が替わっても、次の人がその紙から始められます。

職人WEBタキサワではどうしているか

人に聞けと言うからには、自分の側も書いておきます。公開している料金ページにある範囲です。

  • サーバーとSSL(通信の暗号化)の用意は、どのプランにも入っています
  • 独自ドメインの取得費と、取得・移管の作業は別途です
  • 料金ページの「決めごと」に書いた月額の「育てる」に、最低利用期間はありません
  • 末日の30日前までのご連絡で、翌月末に解約できます
  • 途中でやめても、作ったサイトはそのまま残ります
  • 最低利用期間と解約の条件は、契約前に書面でお渡しします

上の7つは、私たちにも聞いてください。答えは口頭で受け取らず、契約前の書面で確かめてください。どの制作会社に頼む場合でも、同じ聞き方が使えます。

出典

確認日:2026年10月5日