相見積もりではなく、「指名」で仕事を取る。マイベストプロという方法
私は屋根屋です。2021年から、マイベストプロ岩手に専門家として登録して、コラムを98本書いてきました。そこで分かった「専門家として見られることの強さ」と、使い方を全部書きます。
01
マイベストプロとは
この章の要点
- 地域の専門家を紹介するウェブサイトです。岩手版はIBC岩手放送が運営しています。
- 載るのは、運営側の審査を通った「登録専門家」だけです。
- 専門家は、プロフィールとコラムを自分で書いて載せられます。
マイベストプロは、地域で仕事をしている専門家を紹介するウェブサイトです。屋根屋、外構屋、税理士、弁護士、整体師。いろいろな仕事の人が「専門家」として載っています。
地域ごとにサイトが分かれていて、岩手版は「マイベストプロ岩手」です。運営しているのは、地元の放送局のIBC岩手放送です。トップページには「大手メディアの審査基準をもって厳選した専門家のみを紹介」と書かれています。2026年11月3日に見たときの、岩手の登録専門家は57人でした。
ここが、ただの「業者の一覧サイト」と違うところです。お金を払えば誰でも載る、という作りではありません。審査を通った人だけが、専門家として載ります。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営 | IBC岩手放送(岩手版の場合。地域ごとに運営する会社が違います) |
| 載る人 | 審査を通った登録専門家。岩手は57人 |
| 載せられるもの | プロフィール、コラム、お客様の声、ギャラリー(写真)など |
| お客さんができること | 資料の請求、電話、ホームページやSNSを見る |
| 地域 | エリア一覧には、北海道から沖縄までの都道府県が並んでいます |
02
私が5年間、コラムを書き続けている理由
この章の要点
- 2021年10月に1本目を書き、2026年11月3日で98本になりました。
- 書くことは、現場でお客さんに聞かれたことです。
- 同じコラムを、自分の会社のホームページにも載せています。
私がマイベストプロ岩手にコラムを書き始めたのは、2021年10月です。いちばん古いコラムの日付が、2021年10月29日になっています。そこから少しずつ増やして、2026年11月3日に数えたら98本ありました。
書いているのは、特別なことではありません。現場でお客さんに聞かれたことです。「雪止めが付いているのに、なぜ雪が落ちるのか」「カバー工法は、完成するとどうなるのか」「軒天のシミは、何のサインなのか」。聞かれたことは、ほかの誰かも知りたいことです。だから、聞かれるたびに1本にしています。

| 項目 | 実際 |
|---|---|
| 登録した地域 | マイベストプロ岩手(屋根工事業) |
| コラムの本数 | 98本 |
| 1本目 | 2021年10月29日 |
| ネタの出どころ | 現場で聞かれたこと、季節の困りごと(雪・台風)、材料の話 |
| 書いたあと | 瀧澤屋根工業のホームページのコラム一覧にも載せる |
コラムは、自分の会社のホームページのコラム一覧にも載せています。マイベストプロで読んだ人も、ホームページで読んだ人も、同じ考え方に触れられるようにするためです。1本書けば、入口が2つになります。
03
「専門家」と名乗れることが、なぜ効くのか
この章の要点
- 自分のホームページで「専門家です」と書いても、それは自己申告です。
- マイベストプロは、第三者の審査を通ったという裏付けになります。
- 初めて頼むお客さんほど、この裏付けを見ています。
自分のホームページに「地域でいちばんの屋根の専門家」と書くことはできます。でも、それは自分で言っているだけです。読む人もそれを分かっています。
マイベストプロは違います。放送局のような地域のメディアが運営していて、その審査を通った人だけが「登録専門家」になります。プロフィールの写真の下には「専門家」の帯が付きます。ここで言う専門家は、自分が名乗ったものではなく、他人が認めたものです。
屋根や外構の工事は、一生のうちに何度も頼むものではありません。だから、お客さんは「失敗したくない」と強く思っています。どこの誰か分からない会社より、地元の放送局が紹介している人のほうが、安心して電話できます。これは理屈というより、人の気持ちの話です。
| 比べるところ | 自社のホームページだけ | マイベストプロにも載っている |
|---|---|---|
| 「専門家」の根拠 | 自分で書いた言葉 | 運営の審査を通った登録専門家 |
| 誰が紹介しているか | 自分 | 地域のメディア(岩手はIBC岩手放送) |
| 見つけてもらえる場所 | 自社のホームページ | 自社のホームページ+マイベストプロ |
| 考え方が伝わる量 | ページ次第 | コラムを読むほど伝わる |
| 初めての人の安心 | 会社の説明だけで判断する | 第三者の紹介という裏付けがある |
ホームページは、会社の顔です。マイベストプロは、その顔に「この人は大丈夫です」と添えてくれる紹介状のようなものです。どちらか片方ではなく、両方そろうと強くなります。
04
コラムを読んだ人が、ホームページに来る
この章の要点
- コラムは、困りごとを検索した人の入口になります。
- 読んだ人は、プロフィールを見て、会社のホームページに来ます。
- 私の会社では、1年で133回、マイベストプロから来ていました。
お客さんは、いきなり会社名で検索しません。最初は困りごとで調べます。「雪止め 落ちる なぜ」「軒天 シミ 原因」。そのとき、答えを書いたコラムがあれば、それを読みます。
コラムを読んで「この人、分かってるな」と思った人は、書いた人のプロフィールを見ます。そこから会社のホームページに来て、施工事例や会社の場所を確かめます。最後に電話かメールをくれます。
この流れが本当にあるのか。自分の会社のアクセス解析で確かめました。過去365日間に、マイベストプロ(mbp-japan.com)から瀧澤屋根工業のホームページに来たのは133回、121人でした。

正直に言うと、数は多くありません。Googleの検索から来た5,337回と比べたら、40分の1くらいです。それでも、私はこの133回を大事だと思っています。理由は次の章で書きます。
05
コラムを読んだ人は、指名で頼んでくる
この章の要点
- コラムを読んでから連絡をくれる人は、指名で頼んでくることが多いです(私の実感)。
- 比べる前に、相手が決まっているからです。
- だから、値段だけの勝負になりにくくなります。
マイベストプロのコラムを読んで連絡をくれる人は、指名で仕事を頼んでくることが多い。これは、5年間やってきた私の実感です。件数を数えた記録ではありません。でも、電話の最初のひとことが違います。
検索の広告や一括見積もりのサイトから来る人は、「見積もりをお願いします」から始まります。ほかの会社にも同じ電話をしています。コラムを読んだ人は、たとえば「コラムを読みました。うちの屋根も見てもらえますか」のように始まります。最初から、私に頼むつもりで電話をくれています。
なぜそうなるのか。コラムには、私の考え方がそのまま出ているからです。どんな工事を勧めて、どんな工事は勧めないのか。それが伝わっていると、話が早くなります。お客さんは、会う前から私のことを少し知っています。
もう1つ。マイベストプロのコラムは、ホームページのように「うちに頼んでください」と書く場所ではありません。専門家として、知っていることを書く場所です。だからこそ、読んだ人は売り込みを感じずに読み進めます。読み終わったときには、信頼が先にできています。
06
相見積もりから抜けるということ
この章の要点
- 相見積もりでは、仕事の中身より金額で決まりやすくなります。
- 値段を下げ続けると、材料と手間を削るしかなくなります。
- 指名の仕事を少しずつ増やすことが、いちばん健全な抜け方です。
工事の仕事をしている人なら、相見積もりのつらさは分かると思います。現場を見に行って、屋根に上がって、写真を撮って、見積書を作る。半日かかります。それで「ほかの会社のほうが安かったので」と断られることもあります。
相見積もりでは、お客さんは金額と工期くらいしか比べられません。材料の違いや、雪の多い地域ならではの納め方の違いは、見積書の1行からは伝わらないからです。結果として、いちばん安いところが選ばれやすくなります。
| 入口 | よくある始まり方 | 金額の決まり方 |
|---|---|---|
| 一括見積もりサイト | 複数の会社に同時に依頼 | 比べて安いほうへ |
| 元請けからの下請け | 単価が先に決まっている | こちらで決められない |
| 検索広告 | 「見積もりをお願いします」 | 比べられることが多い |
| 紹介 | 「○○さんから聞いて」 | 説明を聞いてから決まる |
| マイベストプロのコラム | 「コラムを読みました」 | 説明を聞いてから決まる |
表を見ると、マイベストプロのコラムは「紹介」に近い動きをします。違うのは、紹介は人に頼るしかないのに、コラムは自分で増やせることです。1本書けば、その1本はずっと残って、入口として働き続けます。
下請けが中心だったころ、私は単価も工期も自分で決められませんでした。だから、ホームページとコラムで、自分で仕事を取れる形を作ってきました。全部の仕事を指名にするのは難しいです。それでも、指名の仕事が増えるほど、無理な値下げをしなくて済みます。
07
コラムは「たくさん、続けて」出す
この章の要点
- 1本で劇的に変わるものではありません。本数と時間で効いてきます。
- 型を決めると、書くのが速くなります。
- ネタは、お客さんに聞かれたことで足ります。
コラムは、1本や2本で何かが変わるものではありません。本数が増えると、いろいろな困りごとの入口ができます。入口が増えるほど、誰かが見つけてくれる確率が上がります。
続けるコツは、型を決めることです。私のコラムは、だいたい同じ順番で書いています。
| 順番 | 書くこと |
|---|---|
| 1 あいさつ | 「盛岡市で屋根工事を専門にしている瀧澤屋根工業です」。誰が書いたかを最初に |
| 2 困りごと | お客さんに聞かれたことを、そのままの言葉で |
| 3 答え | 先に結論。急がなくていいものは、そう書く |
| 4 理由と現場の話 | 写真と、実際にあった現場(お客さんが分からない形で) |
| 5 地域の事情 | 雪、寒さ、台風など、岩手ならではのこと |
| 6 しめくくり | 迷ったら相談してください、のひとことだけ。売り込まない |
ネタに困ったら、この1か月でお客さんに聞かれたことを書き出してみてください。私の98本も、ほとんどがそこから生まれています。季節の話も強いネタです。冬の前には雪の話、梅雨の前には雨漏りの話。困る人が増える時期の少し前に出しておくと、ちょうど読まれます。
いまは、ネタは私が考えて、文章と画像はAIと一緒に作っています。型が決まっているので、同じ形で何本でも作れます。書く手間が減ったぶん、本数を増やせます。

08
費用の考え方
この章の要点
- 掲載の料金は、地域やプランで違います。入る前に、各地域の窓口で確かめてください。
- 見るべきは「指名の仕事が年に何件取れれば元が取れるか」です。
- 工事の仕事は1件の金額が大きいので、計算は単純です。
マイベストプロの掲載には費用がかかります。金額は地域やプランで違うので、このページでは書きません。入る前に、お住まいの地域のマイベストプロの窓口に確かめてください。
考え方は単純です。1年の掲載費に対して、指名の仕事が何件取れれば元が取れるか。工事の仕事は1件の金額が大きいので、計算はしやすいです。下の表は、考え方を見せるための仮の数字です。実際の料金や利益とは関係ありません。
| 項目 | 考え方 | 仮の数字の例 |
|---|---|---|
| 1年の掲載費 | 窓口で確認した金額 | A円 |
| 工事1件の粗利 | 売上から材料と外注を引いた残り | B円 |
| 元が取れる件数 | A ÷ B | A÷B 件 |
| 例 | 掲載費が粗利2件分なら | 年に3件で黒字 |
もう1つ、数字にしにくい得もあります。相見積もりで負けた半日は、売上ゼロの半日です。指名の仕事は、見に行った現場が仕事になりやすいと私は感じています。空振りの見積が減ることも、費用の計算に入れてください。
09
向いている人、向いていない人
この章の要点
- 地域で、人に頼まれて成り立つ仕事の人に向いています。
- 書き続けられない人には向きません。
- ホームページが無い人は、先に受け皿を作ったほうがいいです。
マイベストプロは、誰にでも勧められるものではありません。私が考える、向き不向きを書いておきます。
| ポイント | 向いている | 向いていない |
|---|---|---|
| 仕事の範囲 | 地域のお客さんから直接頼まれる仕事 | 全国で値段だけで選ばれる商品 |
| 書くこと | 月に数本でも、続けて書ける | 最初に数本書いて止まりそう |
| 受け皿 | ホームページに施工事例がある | ホームページが無い、古いまま |
| 考え方 | 正直に「やらなくていい」と言える | 何でも売り込みたい |
| 時間の感覚 | 1年、2年で育てるつもり | 来月から問い合わせを増やしたい |
特に大事なのが、受け皿のホームページです。コラムを読んだ人は、最後に会社のホームページを見に来ます。そこに施工事例が無かったり、何年も更新されていなかったりすると、せっかくの信頼がそこで止まってしまいます。マイベストプロとホームページは、セットで考えてください。
10
当社でお手伝いできること
この章の要点
- コラムのネタ出し、下書き、画像づくりをお手伝いします。
- コラムを自社のホームページにも載せる形を作ります。
- アクセス解析で、マイベストプロから来た数を一緒に確かめます。
マイベストプロへの入会そのものは、各地域の運営会社との契約です。当社が代わりに入会することはできません。当社でお手伝いできるのは、入ったあとの「書き続ける」と「受け皿を整える」ところです。
| やること | 中身 |
|---|---|
| ネタ出し | お客さんによく聞かれることを伺って、コラムの題を一緒に決めます |
| 下書きと画像 | 現場の写真と話から、コラムの下書きと表紙の画像を作ります。出すかどうかは、ご本人が読んで決めます |
| 受け皿づくり | コラムを自社のホームページにも載せる形と、施工事例のページを整えます |
| 効果の確認 | アクセス解析で、マイベストプロから来た数と、読まれたページを見ます |
金額は、今の状況を伺ってからお見積書でお出しします。無料相談の段階で「マイベストプロは合わないと思います」とお伝えすることもあります。合わないものを勧めても、お互いに得がないからです。
ホームページの集客の考え方はSEO対策のページに、私が作ったサイトの実際の数字は制作実績のページに載せています。あわせて読んでみてください。
Q&A
よくある質問
マイベストプロに入れば、問い合わせは増えますか
約束はできません。私の会社でも、マイベストプロから来た数は1年で133回で、Googleの検索から来た数よりずっと少ないです。増えるのは「指名で来る人の割合」だと考えています。それも、コラムを書き続けた場合の話です。
屋根屋以外の業種でも使えますか
使えます。マイベストプロには、工事業のほかにも、法律の相談、くらしの困りごとなど、いろいろな業種の専門家が載っています。地域のお客さんから直接頼まれる仕事なら、考え方は同じです。
審査はどんな内容ですか
審査の中身は運営側が決めていて、地域によっても違う可能性があります。当社からはお答えできないので、各地域のマイベストプロの窓口にお問い合わせください。
コラムは何本くらい書けばいいですか
決まった本数はありません。私は5年で98本です。最初は月に1〜2本でも、止めずに続けることのほうが大事だと思っています。
文章が苦手でも書けますか
書けます。上手な文章より、現場で本当にあったことのほうが読まれます。話したことを下書きにする方法もあります。当社では、話を伺って下書きを作るお手伝いをしています。
ホームページが無くても始められますか
始めることはできます。ただ、コラムを読んだ人は最後に会社のホームページを見に来るので、受け皿が無いともったいないです。できれば、ホームページを先に整えることをおすすめします。
確認した情報と、画像の出どころ
マイベストプロについて書いた箇所は、下の公式ページを2026年11月3日に開いて確かめました。登録専門家の人数や表示は変わることがあります。
マイベストプロ岩手:瀧澤豊のコラム一覧(98本・最古2021年10月29日)
https://mbp-japan.com/iwate/takisawaroof/column/確認日:2026年11月3日
アクセス解析の画像は、瀧澤屋根工業のホームページ(Wix)の管理画面を2026年11月3日にそのまま撮影したものです。
撮影日:2026年11月3日
分からない言葉は、
そのまま聞いてください。
今のサイトを見せてください。直すべきところだけ、正直に言います。売り込みはしません。それで終わっても、それで構いません。
屋根職人歴20年以上、施工2,000棟以上。まず自分の会社で実証してから、同じやり方をお渡ししています。
