最初にやる設定は5つです
Googleビジネスプロフィールは、自社の情報を自分で管理するための仕組みです。その情報は、Google検索とGoogleマップに出ます。この記事では「プロフィール」と呼びます。
職人が最初にやる設定は、次の5つです。
- ビジネス名を、看板や名刺と同じ表記で入れる
- 住所の出し方と、サービス提供地域を決める
- カテゴリを、本業に絞って選ぶ
- 営業時間を、対応できる時間で入れる
- オーナー確認を済ませる
写真や口コミは、この5つの後で構いません。土台の情報が違っていると、その上に何を足しても、見た人が迷うからです。
先に断っておきます。この5つを済ませても、マップで上に出るとは限りません。Googleの公式ヘルプは、ローカル検索の順位を決める要素として「関連性」「距離」「知名度」の3つを挙げています。距離は、検索した人と拠点の間の距離です。こちらでは動かせません。同じヘルプには、順位を上げるための依頼や金銭の受け取りには応じない、という趣旨の記述もあります。
だから私は、この設定を「順位を上げる作業」とは考えていません。「見つけてくれた人が迷わないようにする作業」です。屋根で言えば下地です。下地が狂っていると、上にどんな良い材料を葺いても納まりません。
店を構えない職人は「サービス提供地域」で登録します
職人の仕事は、お客さんの家に出向いて行います。Googleはこの形を「非店舗型ビジネス」と呼んでいます。公式ヘルプの定義は「客先に出向いてサービスや商品を提供し、ビジネス拠点の住所では接客しないビジネス」です。例として、清掃サービスや配管工事が挙がっています。
この形の決まりは、公式ヘルプで確認できた範囲で3つあります。
- 拠点の住所で商品やサービスを提供していないなら、プロフィールから住所を削除する
- サービス提供地域は、市区町村や郵便番号などで指定する。上限は20か所
- 地域全体の境界は、拠点から車で約2時間以内に収める
事務所でお客さんを迎え、出張もする会社は、Googleの区分では「ハイブリッド型ビジネス」にあたります。
私ならこう見ます。分かれ目は、建物があるかどうかではありません。「お客さんがそこに来て、用が足りるか」です。資材置き場や自宅兼事務所は、住所はあっても接客の場所ではありません。来てもらっても誰もいないなら、住所を出さないほうが相手に親切です。
サービス提供地域も、広げればいいとは考えません。20か所まで入るからといって、行ったことのない市まで並べる理由はありません。私なら「朝に電話をもらって、その日のうちに下見に行けるか」で線を引きます。屋根の相談には、雨漏りのように急ぎのものがあるからです。
もう1つ。プロフィールは、1つのビジネスにつき1つです。地域ごとにプロフィールを増やすのではありません。拠点に対して1つ作り、そこにサービス提供地域を指定します。これもガイドラインに書かれています。
名前・カテゴリ・営業時間は、足さずに入れます
この3つに共通する考え方は、「足さない」です。
ビジネス名
看板や名刺と同じ表記で入れます。ガイドラインは、名前に入れてはいけないものを挙げています。職人に関係するのは次の4つです。
- 宣伝文句(タグライン)
- 営業時間の情報(「24時間営業」など)
- 電話番号やURL
- 所在地の情報(「〇〇インターすぐ」のような書き方)
たとえば「〇〇板金|地域密着で安心|24時間受付」という名前は、宣伝文句と営業時間の情報を含みます。入れてよいのは「〇〇板金」の部分です。
カテゴリ
ガイドラインの書き方は「中核事業に当てはまるカテゴリを、できるだけ少なく選択します」です。選ぶ観点も示されています。「事業に何が含まれるか」ではなく「事業が何であるか」です。
屋根屋が雨どいも外壁も手がけている、という会社でも、本業が屋根なら屋根で選びます。できる仕事を全部並べる欄ではありません。選択肢に出てくる具体的なカテゴリ名は、登録画面で確かめてください。この記事では挙げません。
営業時間
ガイドラインは「顧客に対応可能な通常の営業時間」を入れるよう求めています。私はこれを「連絡を受けられる時間」と読んでいます。日中は屋根の上にいて電話に出られないなら、出られない時間まで営業中と表示しないほうが、後で気まずくなりません。
オーナー確認は、方法を自分で選べません
オーナー確認は、そのプロフィールの持ち主が自分だとGoogleに示す手続きです。公式ヘルプに出てくる方法は、次の5つです。
- 電話またはテキストメッセージ
- メールアドレス
- ライブビデオ通話
- 動画の録画(別のページで説明されています)
- 郵送(ハガキ)
ここで知っておきたいのは、どの方法になるかはGoogleが自動で決める、という点です。公式ヘルプには、変更できないと書かれています。
日数の目安も載っています。ハガキは通常14日以内に届きます。手順を終えたあとの審査には、5営業日ほどかかるとされています。それより長くかかることも稀にある、とも書かれています。
ライブビデオ通話で確認する場合に見せるものとして、ヘルプは3つを挙げています。現在地が分かるもの。ビジネスの中身が分かるもの。管理している本人だと分かるもの、です。2つ目の例には「顧客サービスに使うツール」が入っています。ただ、店を持たない職人が何を映せば通るのかまでは、私は公式ヘルプから読み取れませんでした。ここは断定しません。画面に出る指示に沿って進めてください。
段取りとして言えるのは1つです。日数がかかる前提で、忙しくなる前に始めておくことです。
口コミの頼み方には、越えてはいけない線があります
口コミを頼むこと自体は、Googleも認めています。公式ヘルプには、専用のリンクやQRコードを渡して依頼できると書かれています。
ただし、頼み方には線があります。Googleのポリシーは、次の行為を「虚偽のエンゲージメント」として禁じています。
- 口コミの投稿や、否定的な口コミの修正・削除と引き換えに、見返りを渡す。金銭、割引、無料の商品やサービスが例に挙がっている
- 否定的な口コミの投稿を妨げる。肯定的な口コミだけを選んで募る
- その場で評価や口コミを書くよう、要求したり強要したりする
職人の現場に置き換えます。「口コミを書いてくれたら次の点検を無料にします」は1つ目に当たります。喜んでくれた家にだけ頼むのは2つ目です。引き渡しの席で「今ここで書いてください」と求めるのは3つ目です。公式ヘルプには、違反するとプロフィールが制限される場合があるとも書かれています。
私ならこうします。工事が終わったお客さん全員に、同じ文面でリンクを渡します。書くかどうかも、何を書くかも、相手に任せます。付いた口コミには返信します。厳しい内容でも同じです。返信は、Googleの公式ヘルプも勧めていることです。
設定の5つと、口コミの頼み方。どちらも、やることは「正しい情報を、足さずに出す」に尽きます。

